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マルチプレイヤー マップ理論 (UT3)

ドキュメント概要: エディタが公開されたので、UT3 のレベル デザイナーが UT3 の優れたマップを作成する指針に関して伝えたかった。大いに活用してくれることを希望する。

ドキュメントの変更ログ: Dave Ewing と Richard Nalezynski? により作成。

はじめに

このドキュメントには、UT マップを最大限に活用するためのヒントやコツが含まれています。

これは、ユーザー マップをどのようにすればプロのクオリティに持っていくことができるかに関する提案であり、「マップを作成するにはこれらのステップに沿うこと」というガイドではないことに注意してください。

ゲームプレイ

シェル

レベルの作業を開始する際は、どのようなゲーム タイプでも、いかなるビジュアル作業にかかる前に、常にゲームプレイを「シェル アウト」することが最適と考えられます。BSP と少しの静的メッシュで、レベル全体をプレイできる状態に押し出し、どれぐらい楽しいかを試してみます。ビジュアル作業の前にあまり楽しくない場合は、ビジュアル作業が終わっても楽しくないでしょう。そして UE3 のビジュアル作業は、レベル作業時間のほとんどを取るので、後ほどゲームプレイの変更に合わせて再メッシュやライティングに多大な時間をかけなくても良いように、作業を開始する前にレベルをなるべく楽しいものにすることが良いでしょう。

スケール

シェルを始める際に一番最初に見ることは、レベルのスケールです。バラエティを持つことは良いことですが、一般的にはレベルの端から端までを非常にゆっくり移動しているように感じるぐらい、大きく、オープンにすることは避けた方が良いでしょう。同様に、廊下や部屋は、何かをかわす余裕があり、引っかかることがなくナビゲートしやすくあるべきです。もう 1 つのアドバイスは、ダブルジャンプできそうだが、実際にはダブルジャンプの範囲よりも少し高いような出っ張りを避けることです。エリアをラフに作成したら、PIE (Play In Editor (プレイ イン エディタ)) でジャンプしたり、動きまわったりして、スケールの感覚をつかんでください。

流れ

これは時により非常に難しいですが、レベルは居心地がよく、直感的に行き来できるようにするべきです。プレイヤーが間違って逆戻りしてしまわないように、マップ上を誘導する必要があります。アイテムの配置は流れに大きな影響がありますが、レベルのジオメトリ自体も流れを影響することになります。流れをチェックする最適な方法は、そのレベルをまだ見たことのない誰かに試しにプレイしてもらうことです。レベルに慣れ親しんでもらうために、何回か遊んでもらい、どこか特有の場所にこだわっていたり、完全にある部分を見逃していたりしないかどうか見てみます。マップを何回か行き来した後に、まだ迷っていたり、気付かずに逆戻りしたりしていないかを確認してください。

アイテムの配置

アイテムは散りばめるようにしましょう。重要なパワーアップ アイテムがそれぞれから近い場所にあると、レベルの他の部分にプレイヤーが行かないおそれがあります。また、プレイヤーが、武器をすぐに見つけられるようにしましょう。リスクに対する報酬は、アイテムの配置をするのに常に良い法則です。取りにくい場所に、より強力なアイテムを置くのが一般的です。多くのアイテムはガードをできる場所に置くのが良いでしょう。すると、プレイヤーがそれを得ると、そこで持ちこたえることができます。

創造性

他のマップと一線を画したいと思うのであれば、これが重要となります。UT マッピングがゲームプレイの遊び場であるということ、またビジュアル的な可能性が UT を特別なものにしていると言えるでしょう。型にはまらず、違った何かを試してみてください。時にはぶざまに (私が何度もそうであったように) 失敗するでしょうが、成功すると記念すべき何かを得ることになります。

ブロッキング ボリューム

レベルに磨きをかける、そしてワールドにリリースする状態まで持っていくのに必要なステップは、ブロッキング ボリューム パスをすることです。UT3 の出荷マップのどれかをエディタで開くと、ブロッキング ボリュームで覆われているのが分かるでしょう。これは、退屈な作業になりますが、最終的にスムーズな壁や床を作り、苦労のかいが出ます。カスタム静的メッシュ衝突のみに頼ると、プレイヤーが頻繁に 2 つのメッシュが重なる部分 (この 2 つはぴったりくっついているように見えても) で引っかかってしまうことがあります。ブロッキング ボリュームに包まれているメッシュ、またはプレイ エリア外のメッシュ (武器の銃火はブロッキング ボリュームを通り抜けるので、これらを 'Block_Weapons' に設定します) の衝突は、完全にオフにするようにしてください。

方向ボリュームの強制

これは、車両をプレイ可能な空間にとどめるのに、非常に有用です。本質的に、これは車両を止める「ソフト」なバージョンのブロッキング ボリュームですが、少したわみがあるので、見えない壁にぶつかっているような感覚がありません。'ForceDirVolume\Arrow' タブを開くと、その方向はボリュームが押す方向を表します。ボリュームを設定して、歩いているプレイヤーをブロックしたり、乗っている車両から降ろさないようにしたりすることもできます。

衝突ビュー モード

各ビューポートのドロップダウン メニューには、衝突ビュー モードがあります。Non-Zero エクステントはプレイヤー衝突、Zero エクステントは武器衝突、Rigidbody はラグドール、車両衝突になります。Non-Zero エクステント ビュー モードは、プレイヤーが実際に何に衝突しているかを見たり、プレイヤーが引っかかってしまう面倒なポイントを削除したりするのに非常に便利です。このモードを見るには、ライティングは完全にビルドし、有効化された状態が最適です。

ビジュアル

スケール

アセットのスケールは、プレイヤーのサイズに釣り合わせるのが一般的です。オーバースケールは、少ないアセットを使用して BSP をカバーすることになりますが、結局のところ、レベルの全体的なビジュアルのクオリティを下げることにつながります。ビジュアル ディテールの注目すべき 3 つのタイプ、大きい、中ぐらい、小さいに焦点を合わせます。大きなオブジェクトは一般的に壁や建物であり、中ぐらいのスケール識別子はドアや窓であり、小さなオブジェクトはゴミ、操作パネル、ワイヤ、アイテムなどです。これら 3 つすべてのグループに気を付けることで、それが SF、超現実、セル シェードであるかに関わらず、リアルでプレイヤーが満足するようなレベルを作成できます。

ポスト プロセス ボリューム

ポスト プロセス ボリューム (PPV) は、レベルの外見を素早く統一する方法で、コントラスト、明るさ、色彩、彩度をアーティスト/LD がコントロールすることを可能にします。レベルは希望通りに近い程度でリットされているべきで、その後ポスト プロセス (イベント後に適用される修正ツール) を使用します。このツールを使用して好ましくないライティングを修正すると、好ましくないプレイヤー/キャラクター/車両のビジビリティにつながり、ブルーム効果にネガティブに影響を与える可能性があります。

PPV では、1 つのピクセルがブルームする量、フィールドの深度 (レベルの深度認知を定義するのを手助けするために追加します)、フルスクリーン モーション ブラー、オブジェクト モーション ブラーを定義する設定があります。

ライティング

レベルをメッシュし始める前に、ライティングの構想を持っておくことが常に最適です。これは当たり前のように聞こえますが、このように開始しないと、ライティングの構想を何度もやり直すことになりかねません。できる限り、コンセプト アートや写真を参考資料として、アーティストに開始する手掛かりを与えてあげるのが良いでしょう。質の悪いライティングは、非常によくできたメッシュ レベルの見かけを悪くし、質の良いライティングは、少々メッシュ レベルの出来が悪くても立派に見せてくれることを覚えておいてください。

明白なキー ライト (太陽) があり、スカイライト アクタを使用すると、空と地面 (それぞれ個別に設定します) からのバウンス ライトを全体に得ることができるので、通常、日中の屋外のレベルがライティングをするのにもっとも簡単です。反射したライトとラジオシティーの感じを与えるために、強いライトのある部分ではポイント ライトを使用します。

インテリア レベルでは、明らかなライト ソースから作業を開始し、そこから外に向かって作業を進めていくのが論理的です。レベルをよりプロフェッショナルに見せるためにメッシュをしながら、ライティング構想とライトのタイプを考慮します。ライトの主なソースとして、窓から入ってくるライトを使用しているでしょうか? 廊下のアップライティングを使用しているでしょうか? スライムのいるぼんやりと輝く水たまりが、主なライトのソースとなるのでしょうか? マップで階層の区別を付けるのに、プレイヤーがどのレベルにいるのかを素早く認識できるように、通常異なった色のライトを使用します。

フォグ シート

フォグ シートは、レベルに雰囲気を持たせる素晴らしい方法です。これは、霧、煙、重い大気の錯覚を与え、レベルの部分を分離することさえもできます。フォグ メッシュは、移行をハイライトし、輝くネオン サインなどよりもより微細なので、通常他の部屋に通じる出入り口に使用されます。フォグ メッシュに適用されたマテリアルは、どのような色に設定することもでき、マテリアルを使用して、近づくにつれてオパシティを減少させることさえもできます。

ハイト フォグ

レベルはハイト フォグなしではいけません。常に厚くなくてはいけないというわけではありませんが、フォグは深度の認知を手助けする素晴らしい方法であり、距離の錯覚を強力なものにします。低い所にある地面の霧、濃い霧、またはより一般的な大気のもやでさえ、レベルに複数のハイト フォグ アクタを配置することで作成することができます。

カスタム メッシュのインポート

インポートに際して、基本的な衝突、2 つ目の UV セット (エディタでは自動的に、3D パッケージ内では手動で可能です)、最適な配置のための正確なピボット位置がセットアップされており、オブジェクトが正しいマテリアル数を持っているかどうかをチェックしてください。メッシュにライト マップ、または頂点ライティングを施したいかどうかを選択し、マテリアルを割り当てます。レベルにメッシュを配置して、そのスケールと衝突をテストしてみます。衝突の問題ほどレベル デザイナーにとって厄介なものはありません。

AI

パス カラーと車両

レベルがパスされたら、正投影ビューポートで 'p' を押して、どのように接続するかを見てみます。歩きのボットに関しては、白いパスが最適の接続であり、ボットは白いラインで接続されたパスの間を近道するということになります。緑のラインは、中ぐらいの幅の接続で、青いパスは狭い接続です。青いラインでは、ボットはそのライン上を直接走り、可能な場合、そのパスからそれることはありません。車両に乗っているボットに関しては、ラインはより意味を持ちます。Goliath や Paladin などの大きな車両は、白いラインで接続されたパスの間のみを走ります。Hellbender などの中ぐらいの車両は、白と緑のパスを走り、Manta や Scavenger などの小さい車両のみが青いパスをナビゲートします。ボットが車両でレベル内をナビゲートしないという問題がある場合は、白と緑のパスが足りないということが大概の原因です。

車両の bBlocked

ボットが車両を行ってはいけないところ (建物の中や、狭い歩道など) に持っていこうとしているのに気付いたら、問題となっているパスを選び、プロパティの 'VehicleUsage' タブを開き、bBlockedForVehicles をチェックすることで、この挙動を簡単に止めることができます。同様に、もしボットに車両で通って欲しいパスがある場合は、そのパスを bPreferredVehiclePath に設定します。

マップ エラー リスト

これは、フル リビルドを終えた後にポップするリストです。可能な限り、このリストは空であるべきです。これらのエラーは理由があるから提示されているのであり、それらを削除することで、レベルの動きを速くすることができ、ボットをナビゲートさせることができ、レベルをより良い状態でプレイすることができるようになります。従って、無視しないようにしましょう。

最適化

ディテール設定

レベル デザインの観点から言うと、これは UT3 を拡張性のあるものとしている大きな部分を占めます。メッシュやパーティクル エミッタは Low (低)、Medium (中)、High (高) ディテール設定 (プロパティ内、または右クリックメニューで見つけることができます) にすることができます。すべてのアクタは、デフォルトで 'Low (低)' に設定されており、これはすべてのディテールのレベルで表示されるということです。Medium (中) と High (高)の設定は、メッシュを中と高のディテール設定のみで表示させたい場合に使用します。High (高) に設定されたメッシュは、Low (低) ディテール設定でも存在し、レンダリングされないだけであることに気を付けてください。従って、衝突がオンになっている場合は、見えなくても衝突が起きることになります。エディタの View\Detail Mode で、それらのディテール設定でゲームがどのように見えるかを、ビューポートに表示するように設定することができます。

Stat LD

ゲームを起動中にコンソールで 'Stat LD' をタイプすると、レベルを最適化するのを手助けする多くの有用な統計が表示されます。これは、その瞬間に画面でレンダリングされているものに関する、すべての主な要素の詳細を表示します。フレーム レートを占める変数は数多くありますが、従うのが良いガイドラインとして以下があります。'Static Mesh Tris (静的メッシュ ツリス)' は、800,000 ポリゴンに近づいてくると障害になり始めますし、'Visible Static Mesh Elements (見える静的メッシュ要素)' (見えている静的メッシュの実際の数) は 900 ぐらいで障害になります。レベルが滑らかに動かず、理由が分からない場合に試す良い方法は、自分のレベルにもっとも似ている出荷レベルで Stat LD を試し、これらの数とかけ離れている部分がないかどうかを見るために、数をチェックしてみることです。

Cull Distance Volumes

UE3 では、メッシュの境界ボックスがテレイン、BSP、メッシュ、またはそれらのコンビネーションにより完全に不明瞭になると、常にオクルージョンが起きます。このため、オクルードされるものはレンダリングされないので、視線を減少させることは良い最適化の方法だと言えます。しかし、プレイヤーが Raptor で空中を飛びまわることを可能にすることが、視線の減少を難しくさせることは言うまでもなく、どのポリゴンをオクルードするかを決めるプロセスは、それ自身がコストが高くなります。この場合、Cull Distance (カリング距離) ボリュームが便利になってきます。ご自分のレベルに似た出荷レベルで、CullDistance ボリュームを探し、どの値が一番良いかのアイデアを得てください。カリング距離ボリュームが重なる場合、2 つのうちのより積極的な設定の方が優先されるので、レベル全体が積極的でない方のカリング距離ボリュームに包まれていたとしても、より積極的な設定を持った小さいカリング距離ボリュームを、狭くオクルードされた部屋に入れることができます。StaticMeshActor\StaticMeshComponent タブの bAllowCullDistanceVol をチェックしないことで、カリング距離ボリュームをメッシュ単位で設定できることを覚えておいてください。カリングをする際に、いくつかのメッシュで明らかな「突出」があるものの、カリング距離ボリューム設定全体を変更したくないときに、これは役に立ちます。

動的/トグル可能なライト

結論